教員からひとこと
湯川笑子先生
私は英語教員養成が専門なので、仕事の合間をぬって小中高といろんな学校へ英語の教え方の指導に行きます。教え子の授業を見に行くこともあります。ハラハラします。我が子の授業参観の気分です(笑)。趣味というほどの頻度では活用していませんが、10年前にスキューバダイビングの免許を取りました。年に1度程度家族で南の海(主に沖縄)に潜ります。美しい海と熱帯魚に癒されて次の一年の活力を得ています。
津熊良政先生
最近、自分の英語の発音やアクセントを気にしてる人が多い。専門が音声学・音韻学の私が言うのもなんですが、私たち日本人が国際共通語である英語のスピーキング能力を身に付けようとする時、どうしても日本式英語になる。最近では「Samurai English」などと呼ばれることもある。そりゃ完璧な英語で喋れることに越したことはないが、それを気にするがあまり話せなくなり、コミュニケーションができないなんてもったいない!多数派であるノンネイティブとしてもっと堂々と英語を話そう。
ウェルズ恵子先生
詩、歌詞、物語など「声」の文学全般とアメリカ文学・文化が専門です。音楽文化、民話や語りについて文化横断的に研究しています。小さい時から詩が好きで、歌詞や物語の研究をしたら世界各地に友達ができました。高校時代は横浜で、鎌倉も散歩コース。高校生の時、世界や人間に疑問が多くて、いつも何かぼんやり考えて本を読んだりしていました。皆さんの〈わからない〉こと、何ですか。一緒に考えましょう。
岡本広毅先生
高校時代はサッカーに明け暮れていました。オーストラリアでの短期ホームステイから帰国し、直後のOB戦(部の先輩方が集い交流する会)で骨折。練習ができず悔しい日々を過ごすも、異国での素晴らしい記憶とともに英語文化に目を向ける時間となりました。また、英国のコメディにも熱中し、特にローワン・アトキンソン(日本ではMr. Bean で有名)に影響を受けました。彼のインタビューや関連番組を多く見ながら英語力の向上に励みました。
坂下史子先生
高校時代、私は英語と世界史が大の苦手でしたが、大学1年生のときに受講した人権論のリレー講義で、ある先生が担当されたアメリカの公民権運動の歴史に衝撃と感銘を受け、その先生のゼミに進むことに決めました。卒業後アメリカ留学を経て、今ではアフリカ系アメリカ人の歴史と文化を専門とする研究者となり、大学で英語を教えています。人生何が起こるか分からない!みなさんも大学で人生を変えるような学びに出会えますように。
小川真和子先生
私は子どもの頃から日本史や文学、哲学の本を読むのが大好きでした。でも親や先生たちは、私を音楽家にさせたがっていて、中学・高校の頃は自分の進路のことで、とても悩んでいました。そんな時、目にした徳富蘆花の『思出の記』の一節、「磁石の針は、押し曲げられても北を向く」に励まされて今日に至っています。ほんとうは夢があるけれど迷っている人、あなたの背中をボンと押してあげます。まだ夢が見つからない人、一緒に探しましょう。
DAVIES, Michael James 先生
Hello! I am from London in the UK. When I was a child I went on a few trips to Europe with my family and I became interested in foreign countries and their cultures. After graduating from university I spent a long time traveling to many different countries around the world such as Egypt, Jordan, India, Pakistan, Malaysia, Australia, and of course, Japan. I still love learning about other cultures, and I think it is very important in this globalized world. I hope you will take the opportunity at Ritsumeikan to broaden your horizons and become a truly globalized citizen.
根本浩行先生
私は、人々の暮らしと言葉を考察する社会言語学という分野を専門とし、アイデンティティ変容と言語習得の関連性を研究しています。大学生活は一生涯続くネットワーク形成の場でもあります。今は何者でもない一学生同士であっても、共に高めあい学びを深めていくことで、社会を担う存在へと成長する道筋を作り上げていくことができます。また、一つ一つのつながりが大きな財産となり、その後の人生を豊かにしてくれることも。よい出会い、そしてよい学びを。
APPLE, Matthew Thomas 先生
Hi, everyone. Pleased to meet you (online)! I was interested in history when I was a child, and by reading about the various peoples of the past, I became Interested in finding out how they behaved, talked, and interacted with one another. Which is probably one big reason I eventually became a teacher of languages and intercultural studies. So of course reading and writing (blogging) are hobbies of mine. But I also like to watch movies (especially fantasy and science fiction) and I’m obsessed with baseball.
佐野愛子先生
私は大学時代国際政治を専攻し、民主主義におけるマイノリティの権利保護について勉強していました。高校での英語教師の経験を経て、30代半ばになって、カナダの大学院で第二言語教育について学んでいるとき、バイリンガル教育という学問領域に出会って、自分がこれまで学んできたことが一つの物語としてつながるような感覚を味わいました。今歩いている道がどんな風につながっていくかは、歩いてみないとわかりません。皆さんの旅をここから始めましょう。
杉村美奈先生
私はもともと勉強が苦手で、どちらかというと音楽とスポーツが得意でした。そんな私が将来、理論言語学を研究する道に進むことになるなんて当時は想像もできませんでしたが、一人で黙々と統語構造を眺めて分析するときの感情は、ピアノという独奏楽器を演奏する際に感じる静かな興奮や、曲を分析する際のワクワクする感覚にとても共通するものがあると感じています。Steve Jobs氏による、スタンフォード大学卒業式での有名なスピーチで「点と点をつなげる」という話がありますが、表面上は異なって見える過去の事柄が自分の中で1つにつながったとき、人生はより豊かになると思います。
薩摩真介先生
もともと歴史は好きな方で大学時代も西洋史を勉強していましたが、小説を読んだりすることの方が好きだったので、自分が歴史の研究者、それもイギリス史の研究者になるとは思っていませんでした。このように人生思わぬ展開をすることがよくあるので、興味を限定せず、様々なことに関心を持っておくとよいと思います。また、グローバルに活躍するのを目指すことも大事ですが、世の中グローバル・エリートだけで動いているわけではないので、いろいろな人に会って話を聞いておくとよいと思います。
久屋愛実先生
ことばの多様性と変化を研究しています。子供の頃、祖父母の家に行った時、祖父母の話す地域方言がわからず驚いたことを今でもよく覚えています。今から思えば、あの時にことばの多様性への好奇心が芽生えた様な気がします。その後、大学・大学院では英語圏・非英語圏に留学し、ことばについての学びを深めてきました。自分が慣れ親しんできた地域とは異なる習慣や考え方に触れることが、視野を広げ、新たな学びへのきっかけとなることがあります。皆さんも、こうした機会を自ら求め、学びの可能性を広げていけるよう願っています。
山本 めゆ先生
専門はアフリカ研究です。初めてのアフリカ旅行で西アフリカのマリを訪問したのですが、立ち寄った村で長老のような人物に「アフリカの水を飲んだ者はアフリカに帰ってくる。あなたもアフリカに戻ってくるだろう」と言われてその気になり、研究の道に進むことになりました。実は観光客向けのよくある常套句にすぎなかったのですが(そのことに気づいたのはずっとあとでした)、現在の自分があるのもその言葉のおかげだと思っています。どうぞ皆さんも気の向くままに、未知の世界へと踏み出してください。
水島 新太郎先生
ジェンダー学、男性学、当事者研究、個人の経験が反映された自伝文学、アメリカ文化全般が専門です。個人の経験について、ジェンダーの視点から学問横断的に研究をしています。近年では、漫画やアニメーションの表象する人間の多様なあり方についても関心があります。日常の当たり前を問い直し、人間社会の多様な側面に目を向けることで、あなたが今みている世界は無限の広がりをみせるはずです。
江口 朗子先生
私は大学では日本文学を学び、卒業後は一般職に就いていましたが、子育てを通して「ことば」の習得に興味を持つようになりました。日本語を使いこなせるようになった小学生が英語に目を輝かせる様子に惹かれ、英語専科教員を目指して大学院で学ぶことにしたのですが、そこで第二言語習得という研究領域に出会い、今まで疑問に思ってきたことへの答えを見つける楽しさを知りました。とても遠回りをしましたが、その時々の経験の一つ一つが今に繋がるものであったと感じています。
石川 まりあ先生
19世紀のアメリカ文学・文化が専門です。科学発展により知識が拡大した時代に、むしろ「不可知なもの」の様相を追究していた人々に関心があります。子どもの頃から、何かを書き残すこと、ものの見方の背景を分析することが好きでした。色々な仕事をしたり、引越しや留学をしたり、と紆余曲折を経て、今こうして研究を続けられるのが嬉しいです。ただ本当を言うと、一番好きなのは、自然の中で緑や水を眺めたり、ソファでぼーっとすることです。大学の学びでも、真剣な思索と気ままな夢想はセットなのではないでしょうか。みなさんも、刺激をもらえる空間と鎧を解ける場所、両方見つかるといいですね。